英語を使った仕事

エントリーする前に理解しておきたい 外資系企業における”レポートライン”と”JD”について

このエントリーは、外資系企業で英文事務に初めてチャレンジする方や将来的に働いてみたい、という方向けに書いています。

求人にエントリーする前に「知っておいた方がいいですよ!」という外資系文化の一つ、Job Description(略してJD)とレポートラインについて書いています。

というもの、一般的な外資系企業文化を知らないことで、日本企業では面倒見がよくて同僚やクライアントに感謝される人で通っていた人が、

その好意や面倒見の良さがアダになり、不当と思えてしまう評価を受けることになったり、評価までには関わらなくとも不必要に傷ついたりする可能性があるからです。

私は個人的に面倒見のいい人がとっても大好きだし応援したい!と思っています。

なので、このエントリーを読むことで、英語を頑張って勉強しているやる気のある求職者の方が、

外資系企業でも自分の良さを活かしながら、人間関係においてうまく立ち回ることができるお手伝いができれば嬉しいです。

目次

用語の説明と気を付けた方がいいポイント

レポートライン(Report Line)

日本語に訳すと指揮命令系統。業務の現場で、指示をする人/される人の系統です。

英文事務関係のお仕事をするとなると、配属先の一般的な組織図となると、

ディレクター → マネージャー → 一般社員・アシスタント という感じかな。

外資系はフラットな組織関係だ、と耳にしたことがある方も多いかもしれませんが、

業務遂行にあたりこの組織のラインは基本的に崩さず守った方がよいと思います。

例えば、アシスタントのあなたがディレクターにいきなり相談をしてしまうと、あなた自身に対して怪訝な顔をされるのはもちろん、

「直属のマネージャーはスタッフマネジメントができていない人」扱いされてしまうことがありますので、要注意。

仕事環境や人間関係が築けてきたらまた事情は変わりますし例外もあるとは思いますが(直属マネージャーのパワハラとか)、

基本的にレポートラインは崩さず守りましょう。

マネージャーレベル以上の人は、自分の畑に土足で入ってくる人に超敏感です。

メールのCc等にメンバーを追加する時も気を付けてください。

ジョブディスクリプション(Job Description : 略称JD)

日本語に訳すと、職務記述書。求人票でいう所の職務内容・業務内容にあたる部分です。

日本の会社の求人情報に掲載されている職務内容とは、ちょっと違うと思っていた方がいいです。

日本の会社だと、事務職の求人だとすると「庶務全般」とか書いてありますよね。

全般ってなんやねん、と思いつつも、なんとなく

「コピーとかファイリングとか郵送とかお茶出しかな」という感じで理解する人が多いかと思います。

一般事務であろうと営業事務であろうと企画アシスタントであろうと。

外資系企業が提供するJDはもっと細かくやるべきことがきっちり書いてあります。

そして、JDに書いていないことは、やらなくていいです。むしろやってはいけません。

何故かというと、JDに書いていない事を勝手にやると、あなたの上司であるマネージャーが、さらにその上の上司のディレクターに

「部下のマネジメントができていない」という風に判断される可能性があるからです。

それがミスであろうとなかろうと、です。

JDに書いていないことをやる時は、必ず直属の上司に相談して指示を仰いでからやりましょう。

自衛と雇用条件交渉のためにも理解をしておく

レポートラインとJDについて、少々口うるさく書きましたが。

でも逆に言えば、例えば他部署の人に自分には大して関係のない仕事を頼まれそうになったら

「自分の直属の上司を通じて御依頼ください」と言えるわけです。

担当外の仕事を理不尽に押し付けられそうになった時は

「JDに書いていないので、こちらは私の仕事ではないと思います」と言えるわけです。

もしくは、JDに書いていない仕事が、今後も定期的に発生するならば、仕事が増える分の給与交渉の要素の一つに持っていくこともできますね。

英文履歴書 お勧め書籍

外資系企業の求人エントリーでは、英文の履歴書の提出が求められます。

一番のベストは、プロの添削を受けることですが、もし自分で作成するのであればこちらがお勧めです。

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職種別に例文が多く掲載されています。

自分と関係がない職種の例もたくさんありますが、単語を入れ替えれば参考にもなります。

一冊手元に置いておいて損はありませんよ!

まとめ:ところ変われば文化も変わり 評価基準も変わる

日本の、特に昔ながらの気質が残っている会社だと、気遣いできる人が重宝され評価される傾向があると思います。

でも、ところ変われば文化も変わり、そして評価基準も変わります。

自分に求められている仕事をきっちりこなし結果を出せばよいのが外資系企業の特徴です。

こんな理由から、日本企業文化にどっぷりだった人からすると

「外資系出身の人は気が利かない人!」という印象をもつ人が多いかもしれません。

そもそも彼らは、他者に対する期待が圧倒的に低いです。

阿吽の呼吸など、期待するだけ無駄。

基本的に個人主義なので、社内における円滑油のような役割を担う人もそこまで必要としていないように思います。

もちろん、外資系企業と一言でいっても、その国、企業、プロジェクト、個人が持つ思想や価値観によって様々。

日本にある外資系企業だと日本人が圧倒的に多い時がありますし、古き日本の価値観に近いしっとりとした関係の企業や人間関係も当然あります。

そんな多種多様な社会では、絶対的にこれが正しい!という言動や行動はありません。

そんな状況で自分で出来ることはなんだろう、と考えながら日々お仕事をするのが一番大切なことではないでしょうか。

私自身は、相手の事を理解するまではマメに相談をしたり報告をしたりするということ、

そして相手の言っていることを理解し、自分の意見を適切に伝える為の英語力(語学量)を磨く、ということを心がけてきました。

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その根本にあるのは、様々なバックグラウンドを持つ人たちに対する尊重の心です。

この心があれば、きっと上手くやっていく解決の糸口は見つかるのではないかと思います。

どうしても合わなければ、その場所はあなたの場所ではないので、また別の場所を探せばいいわけです。

合わない者同士が我慢して働き続けることは、社会的にみて損失ですからね。

そんなわけで外資系企業でのお仕事におけるレポートラインとJDの重要性についてお伝えしてきました。

あなたのチャレンジ、心から応援しています!

ABOUT ME
なわだ めぐみ
ありあまる知的好奇心が日々ダダ漏れて常に何かを学んでいます。複数の肩書と仕事と拠点を持つリモート・パラレルワーカーです。 個人事業主の右腕ジェネラリスト / 会社員 / English Teacher Association of Japan役員 / シンガーソングライター(